【納得のプライス】54

ものの値段「定価」というのは
日本が作った文化なんだという話を聞いた。

確かに、日本ではどこへ行っても
基本は商品やサービスの値段は
決まっている。

そして、
それが当たり前じゃない世界もある。
昔、インドを旅していたとき
全然違った。

同じものでも
人によって値段が変わる。

あるお土産を買おうとして、
お店の人に「800ルピー」と言われた。

それは高いと言って、
1時間かけて375ルピーまで値切った。

我ながらよく交渉したぜ!
と思った。

そして違う店に行くと、
同じものが売っていた。

「これいくら?」

「250ルピーです。」

何ー!
さっきの1時間はなんだったんだ!

試しに値切ってみたら
簡単に150ルピーになった。


そしてバス乗り場で
子どもが乗客に同じお土産を売っていた。

「ミスター、買ってって。80ルピーだよ」

ガガガガーン!


こうなりゃどこまで下がるか試してやる!

「20ルピーにして」

「そいつは無理だよ。
マックス下げて60ルピーだ」



あーあ、最初店はぼったくられたー!

と思ったが、

これこそ定価の文化に慣れた
僕だから思ったこと。

あとでもっと安く売ってることを
知ったからこその感情。
もし高く売ってるのを見たら
よかった!と思うんだ。

最初の店で、
375ルピーの価値がある
と感じたからそのお金と交換した。

そのとき
その瞬間
価値を感じたのは自分!


自分自身の
納得のプライスでお買い物が出来たんだ。


もしちょっと後悔するような
買い物があったら、
そう考えて愛でてあけよう。