【100kmのゴール】63

100kmウォークに参加したときの話。

深夜0時に出発して、ひたすら歩く。
歩いて、歩いて、朝が来て、そして歩く。

昼頃には足がパンパンになった。
一度座ってしまったら、
再び歩き出すのに激痛が走った。

もう疲れてきて、辛くて、
そういう顔で歩いてたら
一緒に歩いてた信ちゃんから言われた。

「河端くん、何のために100km歩くの?」

「100km歩ききった!って達成感を味わいたい。」

「それってどんな状態?」

「笑顔で、元気で、エネルギーに溢れてる。」

「そうだよね。
ゴールするときは前の自分と変わっていたんだよね。
だったらゴールに近づくほどその状態になってないとおかしいよ。
ゴールしたとき、疲れたー、とへたり込んだら歩く前と変わらないじゃん。」


そうか!

じゃあ、ゴールしたら一緒にヨサコイ踊ろう!
と約束して再び歩き始めた。

それから一歩進むごとに
元気になっていった。

午後からはだんだん足が速くなって行った。

もう日が暮れて、
このままじゃ間に合わないって言われて
最後は走った。

身体が羽根のように軽かった。



迎えのバスを待っている間、
約束通り信ちゃんと
よっちょれを踊った。

もう足が言うこと聞かなくて、
踊りになってなかったが(笑)
エネルギーに満ち溢れていた。

目標に向かって進んでいるなら、
もう達成は始まっているんだ。