【いいよ】124

「これやっていい?」『いいよ』「あそこ行っていい?」『いいよ』
いつも語尾が上がり気味みで答えてくれるその言葉を聞くたびに、僕の心は和らいでいったんだ。

いつしかその口ぐせは、
僕に移ってしまったようだ。

『いいよ』

これは、初めて付き合った彼女がよく言ってくれた言葉だ。

俺のやること、言うことに
『いいよ』って、いっぱい言ってくれた。

楽になる瞬間だった。
受容されてる感じがするんだ。

その心地よさが、
今でも心に残っている。

だから僕も、たくさんの人に
この言葉を伝えるようにしている。

でも日常では恋人や子どもに対して
たくさんのあれも「ダメ」、これも「ダメ」
あふれている氣がする。

そういう言葉が出てしまったら
それ以上に
『いいよ』って言ってあげよう。

そして「ダメ」を自分に対して
出してしまったら
その何倍もの『いいよ』
を与えてあげよう。

自分のやることに
『いいよ』って
愛を込めて。