【情熱】189

国パパから聞いた話が心に残っていている。松岡修造さんのストーリーだ。国パパは高校時代、松岡修造さんと同期で一緒にテニスをやっていた。

ある試合の日、
会場に向かう電車が混んでいて
席が空いてなかった。

そしたら修造さんは
荷物を置く網棚によじ上って
そこで横になっていた。

体力を温存して、試合に勝つためだ。




それから、

高校の選手権で全国優勝して
そのお祝いに主力メンバーで
ウィンブルドンの舞台に
連れて行ってもらったときのこと。

憧れのコート。
ちょうど警備員がいない。

本当は入っちゃだめだけど、
コートの中に入って
記念撮影をした。


そしてコート脇へ戻ったら
修造がいない。
あいつはどこに言ったんだ?

振り返ると、
彼はまだコートの中にいて
「また戻ってくるからな」
と芝生にキスをしていた。


みんなは
「おい、警備員に見つかったら怒られるぞ!」

と彼を連れ戻した。

卒業して、一緒に行った同期の仲間は
それぞれテニスの世界で
活躍していったけど

結局あの舞台に立てたのは
修造だけだった。



僕が心を打たれたのは
その情熱だ。



網棚で寝ることも
コートに入ることも

マナー違反かもしれない。

でも、焦点はそこではない。


周りが見えなくなるほどの情熱!

何ものにも代えられない
欲しくて欲しくてたまらないものに
向かう姿!


常識や世間体など吹っ飛ばす
その情熱と

情熱と共にある姿は美しい!