222【洗濯とお風呂】

3歳くらいのときかな。洗濯を見て、そしてお風呂に入って、この2つにある疑問を持った。同じ洗うなのに、なんで分けてるんだろう?
お風呂で身体も服も洗っちゃえばいいのに!
そうすれば1回で済むのに!

すごい思いつきだと思って騒いだ。
絶対そのほうがいいから、
服を着たままお風呂に入る!

親は、はいはい、
と僕を服着たままお風呂に入れてくれた。

はーい、身体洗うよー。

石鹸を泡立てて、
身体に近づける。

よし、これで僕のアイデアのすごさが
証明されるぞー!

得意げだった。

そして、石鹸が
服に付いた瞬間の衝撃!

あ!!

身体が洗えない!!

服は石鹸で泡泡になったけど、
身体に到達しない。

そして仕方なく
服を脱いで
ふつうにお風呂に入ったんだ。


服と身体は一緒に洗えない。
考えると当たり前なんだけど、
3歳の僕は分からなかった。

でも、やったらわかった。

あのとき、
親は無理だよ!って
言葉で教えないで
はいはい。って
服のまま入れてくれた。

服を着てたら身体が洗えないでしょう
と言葉で教わったら
もしかしたら
そーかー。と
なんとなくわかったかもしれない。

けど、
やったからこそ
強烈にわかった。

どうしようもないくらいに
わかった!

あのとき
何事も
やったらわかるんだと知った。

頭で考えるよりも
言葉で教わるよりも
やったらわかるんだ。