235【怒り】

正月に、めっちゃ腹立つことがあった。

きっかけは、もらった年賀状に、送り主の住所が書いていなかったことだった。

僕は失礼だな、と思ってイラッとしたけど、

それは考えなおした。

「住所を書くべきだ。」

と思っているのは僕の思い込みかもしれない。

書かないという価値観もあるのかもしれない。

住所を書けない理由があったのかもしれない。

理由は、いったいなんだろう?

僕の中で、ある理由が頭に浮かんだ。

もし、その想像があっていたとしたら、

ムカつくなと思った。

時間がたっても

怒りが収まらない。

モヤモヤした。

どうしても確認したくて

本人に会いに行って

直接聞くことにした。

「住所が書いてなかったの。

なんでかな?」

「書いてなかった?

忘れてたかも!ごめんね。」

ああ、よかった。

僕の想像した理由じゃなくて。

確認してよかった。

でも、その先の会話で

こんなことが出てきた。

「もしかしたら

書き忘れたんじゃなくて、

潜在意識で書かなかったのかもしれない。

返事なんていらない。

私のためにあなたの貴重な時間を

使わなくていい。

そう思ったのかもしれない。」

僕は、それが怒りの理由だった。

「僕は返事を書きたいの。

あなたのためなら、

そのくらいの時間も、

労力も惜しまない。

あなたは僕にとって大切な人なの。

僕の大切なあなたを

あなた自身が卑下しているとしたら

腹立ってしまって。」

僕はそれで怒っていたんだ。

自分が大切に思ってる人を

バカにされたり

価値がないってされたら

自分のことをそう言われるより

怒ってしまうんだ。

その感情に氣づたとき、

自分もきっと逆のことがあると思った。

自分が自分を大切に出来ないとき

自分のことを大切に思ってくれる

人からしたら

やめて!

って思うんだろうな。

あなたが自分を否定するときも

そんなあなたを、

大切に思っている人がいるんだ。