238【ジタバタ】

少年時代大好きだった漫画『ダイの大冒険』。その中で記憶に残るシーンがある。世界が魔王軍に襲われ、戦っているが、魔王に打ち勝つ手立てなどないのではないか?いまさらジタバタしても何も始まらない。と大臣たちが嘆き、おろおろする中、勇者アバンが言った。 「何言ってるんですかみなさん‼︎」
「何もしなければまさに何も始まらないでしょう?」
「ジタバタしか出来ないなら方法はひとつ・・・!!」 「みなさん!
ジタバタしましょう‼︎」 ジタバタするしかないときは
何も出来ないときじゃない。

まだジタバタできるんだ。

何もしなければ何も始まらない。
って台詞はまさにその通りだ。

何も出来ることはない、
そう思うときこそ、
ジタバタでも、悪あがきでも
何かやってやろう。

237【ベクトル】

「あたなのために言ってるの。」そうやって言うとき、本当はどっち?本当に相手のため?本当は、自分が言いたいから。自分がそうして欲しいから、言ってることはないかな?反対に、言わなかったのはなんで?これ言うと相手を傷つけてしまうかもしれないから。それは本当?本当は、自分が嫌われたくなくて言わなかったのではないの?

相手のためにと言いながら、
自分にベクトルが向いてるときがある。

僕はベクトルは向いてる方向に
正解はないと思う。

あなたのためにが正しいことも
自分のためにが間違ってるなんてことはない。

ただ、
自分はどっちのベクトルを向いてるか。
そこに正直にいかないと
どこかでほころびが出てくるんだ。

自分が一番知ってるから。

相手のためにと
言い聞かせるくらいなら

いいんだよ、自分のためで。

あたなの思いと
言動は一致してる?

ベクトルの向きに正解はない。
自分の本当の向きでいいんだ。

さぁ、今言おうとしてること
ベクトルどっち?

236【ラオス警察】

バックパッカーでラオスを訪れていたときのこと。

その日はちょうど旧暦の正月で、ピーマイラーオと呼ばれる3日間の正月行事で盛り上がっていた。

そんな中事件は起こった。

私がパスポートをなくしてしまったのだ。

海外でパスポートをなくすのは、一大事だ。

急いで警察署に駆け込んだ。

窓口に人はいなく、

1階のホールで何人かが机を並べていた。

「すいません、パスポートを

なくしちゃったんです!」

「それは大変ですね。

ただ、すいません。

今日はお正月で、

我々はこれからパーティーなんです。

明日来てください。」

え!?

あっけに取られた。

「確かにお正月から

大変申し訳ないのだけど

パスポートはとても大切なのです。

届いたら連絡して欲しいので

紛失の手続きだけでもしたいんです。」

「そうですよね。

わかります。

わかるんですが、、、

今日はこれからパーティーなんです。」

警官は、申し訳なさそうに

「トゥデイ、パーティー、

ピーマイラーオ、ピーマイラーオ」

と繰り返した。

これ日本だったらないよなー。

困ったー。

しぶしぶ宿に帰った。

でも、少したって、

そのゆるさいいなって思った。

正月でも職務は全うしなければならない!

という思いがあったんだな。

そのゆるーい感じが

この国の好きなところだ。

だからラオスに一ヶ月もいたんだと思う。

焦ってた氣持ちが、

なんか、ホッとした。

僕もその日は

パスポートのことは忘れて

正月の祭りを存分に楽しんだ。

(パスポートはそのあと無事に見つかったよ)