308【足跡】

森の中を一列になって歩いていた。前を行く人が、一歩ずつ、進んでいく。地面に置いた足を離すと、踏んだところに跡ができる。僕はその跡の上に、自分の足を重ね進んでいった。ただ静かに、足跡をたどる。そのとき感じた。これが先人の進んだ跡をたどることだと。重ねた足跡はより強く大地を固め、導となって歩みを促す。

そして自分の後ろも

人が連なっている。

自分の足跡も

やがて後ろの人が踏み進んでいく。

そうして

たどった足跡が重ねられ

歩んだ想いが受け継がれ

道となるんだ。

#フォーチュンギフト