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2012年5月、日本で金環日食を観測することができて、盛り上がった。太陽を直接見ると目を痛めるので、日食グラスが売られていた。僕も仕事で、それを仕入れてネットで売っていた。日食が近づくにつれ、どんどん売れていって、やがて確保した在庫はなくなった。直前になるとだんだん値段も高騰していって、もっとたくさん仕入れておけば高値で売れたのに。と残念がったのを覚えている。
だけど、お父さんは違った。
お父さんは天体とかが好きで、
そのとき東京のほうがよく見えるからと
札幌からわざわざ
そのためだけに見にきた。
そのとき、
手作りの日食グラスを持ってきた。
紙で作ったフレームに
遮光フィルムを入れ込んだ
単純なものだけど
日食を見るには十分だ。
お父さんはこれを
中学校の授業で
生徒と一緒に作ったという。
子どもたちが
天体ショーを見る貴重な機会を
与えるために。
そして、その生徒たちの分だけでなく
1200個くらい作って
近隣の小中学校に無料で配ってたんだ。
僕は今回のことでは
自分の利益のことしか
考えてなかったのに。
その横で
お父さんは、
子どもたちがこの金環日食を
楽しめるようにと
それだけを考えて
手作りの日食グラスを作って
配ってたんだ。
偉大に思った。
#フォーチュンギフト