377【墓まで持ってく】

人生で苦しくて、情けなくて、恥ずかしい話。こんな話は死ぬまで絶対に人に言えないと思ってた。何年も何年も、そう思ってた。どんなに心を開いた講演しようと、これだけは言うことはない、と。

蓋をして蓋をして見ないようにしてた。でもだから、いつまでもなくならなくて、苦しかった。

 

それを感じて、引き受けてくれる人が現れた。

人生で初めて、他人に話した。

その人は、ありのままを受け入れてくれた。

「大丈夫。大丈夫」

それから、誰かに言える機会が増えていった。

様々な言葉が返ってきた。

 

「私はそれが専門なの。具体的に解決に向かって今できることを整理していきましょう。」

と力を貸してくれる人もいた。

またある人は、

「それって、あなたが思うほど追い詰めることじゃなくて、けっこうよくあることだよ。」

とも言われた。

「逆に、わたしはそれがないことでつらいと思うときがある」

という人さえあった。

 

「あなたもそんなに苦しんでたのを知れてよかった。」とも。

 

自分の価値観で絶対悪と思い込んでた苦しみは

多くの人の視線を通して

和らいで行った。

 

 

吐いて、よかったんだ。

 

自分だけで抱えてなくよかったんだ。

 

 

そして、

最初に打ち明けた子はこう言ってくれた。

「打ち明けてくれたことで、私があなたの役に立てて、私が救われるんだよ。」

 

墓まで持っていきたくなるその苦しみには

実は、人を救う力があったんだ。

 

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#墓まで持ってく

376【弱音はいていいよ】

つらいとき、つらいって言えなくて苦しいよね。

他の人も頑張ってるから言っちゃいけない。つらいのは自分が悪いからだ。マイナスなこと、吐いたら周りによくない。そんなふうに思っちゃう。そして、そんな自分に苦しんでしまう。

弱音はいていいよ。

今、ほんとうは、どうしたいの?

ほんとうは、我慢したくないんだもん。

ほんとうは、弱音はきたいんだもん。

 

弱音はいていいよ。

 

今、弱音はきたい自分がいるんだね。

それでいいんだよ。

 

弱音はきたい、わたし、OK

弱音はきたい、あなた、OK

 

弱音、はいていいよ。

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#弱音はいていいよ

375【寝れない日】

明日は朝早いのに、寝れない。翌日辛いの分かってるのに、布団に入れない。いや、寝りゃいいだろうって頭では分かってるんだけど、どうもうまく行かない。辛くないのかって?そりゃ辛いさ。

SNSの投稿は、いいことしか上げないからさ、見せてないけどさ、そうじゃない現実もあるんだよ。

 

でもさ、うまく行かないことがあるのが

人じゃない?

 

他人の投稿みて、

あまりにキラキラしてて

自分と比べて

落ち込ちこんでしまうんだね。

 

その人にもね、

苦しいことはあるんだよ。

 

そんなキラキラだけで

生きてるわけないじゃん。

 

辛いことがあって。

苦しことがあって。

 

一緒なんだよ。

 

それでいいんだよ。

 

それでいいの。

 

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374【海の轍】

轍-わだち-とは車輪が通った輪の跡。ローマの街道、シルクロード。人、商品、文化、技術、たくさんのものが通った道は轍が残る。道は陸だけではない。人は海を越えて進んできた。島と島を、大陸と大陸を、交易、交流、繋いできた。ただ、海には轍が残らない。

歴史の中で、どれだけの往来があっても、

海での道は波と消える。

 

人の道も同じだと思う。

何度通っても何度乗り越えても

進んだはずの道には何も残らないこととある。

 

でも、

見える実績や

残る結果だけが全てじゃない。

 

自分の通ってきた海の先で

人と出会い、学びを分かち合い

想いを紡いできた。

 

 

長い歴史の中で

数限りない船が海を渡った。

轍はないかもしれないけれど

確かに世界は

越えてきたもので作られたんだ。

 

見えないから何もないんじゃない。

自分の越えてきた海の先に

轍は残っているんだ。

 

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373【厚木返し】

青山学院大学は昔厚木にキャンパスがあった。僕の学部は1,2年生は厚木キャンパスに、3,4年生は青山キャンパスに通う。1,2年生の必修科目の単位を落とすと、その授業は厚木キャンパスでしかやってないから、青山から1時間半離れた厚木に通わなきゃならない。そのことを学生の間で「厚木返し」と呼ばれていた。

この呼び名が面白くて好きだった。

 

僕が学生のとき厚木キャンパスがなくなって

相模原キャンパスが出来た。

 

単位落として相模原キャンパスに

通うことはなんと呼ぶか?

 

最寄り駅が淵野辺駅だったことから

「野辺送り」なんて呼び名も登場した。

 

まぁ、さすがに縁起悪かったのか

定着しなかったようだが

よく思いついたなと思う。

 

結局は

「相模返し」に落ちついた。

 

 

明治学院大学も同じようなのがある。

3,4年は白金キャンパスなんだけど、

単位落として

横浜の戸塚にあるキャンパスに行くことは

「戸塚バック」と呼ばれていた。

 

同じく

慶應義塾大学では

日吉キャンパスに単位取りに行くことを

「来日」と呼ばれてた。

 

単位落として前のキャンパスへ。

けっこう大変なことをポップに表現する言葉。

各大学でユーモアを含んだ言い回しが

今でも上手いなと思う。

 

他にも知ってたら教えてね。

 

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