【384】ベテルギウス

冬の星空に浮かび上がるオリオン座、冬の大三角形。その一角を担うベテルギウス。太陽の1000倍と言われる超巨大な星だ。

この星は何で出来ているんだろう?

そんな疑問に、かつての科学者は、「それは永遠に知ることはない」と書き残した。

しかし、人類は努力と叡智で

ベテルギウスの構成元素は

ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、ビスマス、などであることを突き止めた。

 

そこに至るドラマが好きだ。

 

まず、元素が燃える時に放出される光には

決まった波長があることが発見された。

炎色反応ってあったよね。

ナトリウムなら黄色とか。

 

色とは光の波長。

分光器の発明により、鮮明な波長分析が可能になった。

 

星から来る光を分析して

この決まった光の波長を探し出す。

でもこれが簡単にはいかない。

 

星の温度によって

波長が変わるみたいです!

なに!?

 

星の移動速度によって

波長が変化するみたいです!

なに!?

 

 

色んな変化を計算して

元に戻して、

これはマグネシウムの波長だ!

って見つけていくんだ。

 

そうやって何光年も離れた星の

成分を導き出した。

 

中には、どの成分の波長とも合わなくて

地球上にない成分の発見にもなった。

 

そしてこの過程で

星の表面温度もわかるようになったし、

離れていく速度もわかった。

これらの情報は

ビックバン宇宙論の証明に直結する。

 

 

あの星は何の成分でできているんだろう?

空を見上げて思った疑問。

 

それを解き明かそうとする

人類のあくなき探求心が

不可能を可能にするんだ!

 

#フォーチュンギフト