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北海道から上京してきて20年がたった。初めて一人で東京に来たのは、大学受験のとき。驚いたことがいくつもあった。まずビルが高い。新宿で、「ビルたけー!」と上を向いて歩いたのを覚えてる。札幌は火山灰地で、いまでこそ高層の駅ビルがあるけど、当時は高くても十数階で、そんな高いビル見たことがなかった。とにかく見上げて驚嘆していた。
それから駅が、駅じゃない。
僕の知ってる駅の概念は
改札は一ヶ所。出口は右か左だ。
新宿駅で降りて意味わからない。
まず改札がわかならい。
改札出ても出口がわからない。
駅なのに、店がある。
どこまでが駅なのかわからない。
ホテルまでの道が分からなくて
周りの人に聞いた。
よくわからないと言われた。
地元の人なのにわからないの?
と思う。
先輩の家に行こうとして
駅と駅の間の間隔の違いに驚く。
札幌は1駅1〜2分。
10駅だから15分くらいで着くだろうと
思ってたら全然着かない。
そして、電車に乗っていると
いくつかの駅を通り過ぎた。
パニックだ。
なんでここは止まらないの?
そして途中の駅で降ろされた。
またパニックだ。
なんでここで止まるの?
急行という概念も
当駅止まりという概念もなかった。
コンビニでおにぎり温めますかと
聞かれないし
エスカレーターでは
左側止まって右側進むし
○I○Iはオイオイと読んじゃうし
人多いし
変な人いるし
空氣が汚いし
上京組の友達と情報を集める。
服は原宿で買うのがオシャレらしい。
いやいや、原宿の奥に、
裏原と言われるとこがあって
そここそ本物のオシャレらしい。
歌舞伎町を歩いただけで
後輩に電話してた。
田舎ものだったな。
家の前に
キツネが来るようなところから
出てきた僕には
カルチャーショックだった。
長くいるといつしか
当たり前になっていくことも
思い出すと
はじめは戸惑っていたんだな。
そんな東京に
もう人生の半分以上住んでいる。
#フォーチュンギフト