364【その時】

ものごとって氣づいたときがやるのにいい瞬間なんだって。わかっていても、先延ばしにしてしまうことしょっちゅうだ。お返事を書いたけど、送るのは明日の朝でいいや。後回しにして就寝。そして朝起きたら、もう話が変わっていた。しまった!送るタイミング逃した!

まだ時間あるから、準備は後でもいいや。いつの間にか時間は過ぎて、直前になって、しまった!時間が足りない!

生きてるのって「生」なんだよね。

生ものは、その時を逃すと、新鮮さが失われる。

その時出来ること。

その時動こう。

#フォーチュンギフト

363【スプリンクラー】

ビルで天上を見上げるとスプリンクラーが設置されている。火災を食い止めるためだ。消化器も置いてあるだろうし、火災報知器も設置されている。それらは定期的に整備点検が行われてる。普段はそれが作動することはない。でも、もしもの時に備えて、じっとそこに設置されているんだ。そういうのって、意識を向ければ実は至る所にあるんだよな。

街中に設置された消火栓。

豪雨時に水を逃すための地下貯水槽。

駅や施設に置かれたAED。

電車の座席の下には

閉じ込められた際

窓を叩き割るハンマー。

飛行機の上には酸素マスク。

車のエアバッグも

小さくたたまれてそこにいる。

もしものことがないと

存在を忘れてしまっていても

あらゆるところで、24時間

僕らを守ってくれている。

それを作った人がいて

設置した人がいて

日々点検してくれてる人がいる。

街の中、

そこに意識を向けると

思うんだ。

私は守られてる。

#フォーチュンギフト

362【おっさん】


僕は自分のことを「もうおっさんだ」とか、「もう年だから」と言うことはしない。ネタや冗談としてもほとんど言ったことがない。人は、幾つになったからそのようになるのではなく、自分がこの年齢の人はこう、というイメージの通りになるのだと思う。僕が20代のころから出逢ってき先輩たちは、50代ってこんなに若いんだ!70代ってこんなに元氣なんだ!
という人たちばかりだった。
年を重ねることは素晴らしい。
その時のあり方は、
自分でイメージした通りになるんだ。

#フォーチュンギフト

361【情熱の炎】

前に、よさこいをがっつりやるのはやめて、違うことやろうかな。そう思ったことがある。そんなときに説明会があった。やらないつもりだったけど、一応聞くだけはしっかりと聞いておこうと参加した。終わって氣がついたら、1番に入会していた。やらないつもりで参加したのに、なぜそうなったのか?

それは、燃えてたんだ。

説明会が、燃えてたんだ。

情熱の炎で、燃え上がっていたんだ。

その炎が、僕に移ってしまった。

燃え出した心は止められない。

人を動かすのは

いつだって

情熱の炎だ。

#フォーチュンギフト

360【バスの外】

カンボジアのアンコールワットを旅していた時のこと。僕はバイタクの後ろに乗って、遺跡に向かってた。道の途中、バイクの調子がおかしくなった。どうも故障したようだ。運転手の兄ちゃんは、最寄りの修理所までバイクを持っていくことにした。僕はその間、道端で1時間ほど待つことになった。

近くにはほったて小屋みたいな家があった。裸同然の男の子2人が遊んでいた。1人の老人がボロをまとって座っていいた。

僕も座り、老人と同じ方向を眺めていた。

目の前の道を

外国人観光客を満杯にのせた大型バスが

次から次へと通っていく。

この老人は

彼らが向かう先の遺跡に

行ったことはあるのだろうか?

毎日これだけの観光客が流れていくのを

どう思って見てるんだろう?

老人と旅人はただ黙って

バスを眺めていた。

何十台も通り過ぎる違う世界。

バスの中にいたら

気づくことのない景色。

視点が変わると

こんなにも世界が違って見えるんだ。

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359【間違ってるのは】

「ここ違ってますよー」と言われて「そんなはずないです。見間違いじゃない?」と言ったけど、やっぱり違っていたこと。「ここ間違ってますよー」と指摘したけど、「いや、前に変更になったでしょ」と言われて、そうだった!忘れてた!となったこと。そんなことが起こってしまう。自分が正しい。自分こそが合ってる。と思ってしまうからだ。

相手と自分の話が違うとき、本当に相手が間違ってるの?

そんなはずはない!

と思っても、ちょっと待って。

一度立ち止まって

冷静に、確かめてから

進めよう。

間違ってるのは、自分かもしれない。

#フォーチュンギフト

358【夜空】

流れ星を見るために外を歩いていた。なるべく暗くて良く見えそうなところを探して。近くの小川、工事中の広場。けど、どこへ行っても街灯やマンションの照明、広告看板が光っていた。そうか、都会というのは、明るいな。

そのとき、文明に感心しちゃった。

ここまで至るところを光らせている。

これはすごいことだ。

一体、いつだったろう?

暗い夜道を月明かりを頼りに歩く。

なんてことを最後にしたのは。

故郷での夜空を思い出す。

水源池の森の小屋に登り

よく空を眺めた。

真上の夜空が一番暗く

空と地上の境目は明るい。

地球の裏の太陽の光が

漏れているんだろうか。

空の下で淡く光る森と

漆黒の天蓋のコントラスト。

美しい光景だった。

夜道を照らす文明と

森の夜の自然の景色

夜空を見上げると

二つの感動が頭上に瞬くんだ。

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357【そうじゃなかったら】

ラジオであるサッカー選手がリスナーからの質問に答えていた。「サッカー選手になってなかったら何になっていましたか?」「僕よくこの手の質問聞かれるんですどね・・・。知らねぇよ、と。だってサッカー選手になるために頑張って来たんだもん。それ以外のこと考えてたらなれないでしょ」

この答えに痺れた。

「そうなる」ためには

「そうじゃなかったら」

なんてことは考えない。

そんなの入る余地がないから、

「そうなる」んだよね。

#フォーチュンギフト

#そうじゃなかったら

#そうなる

356【緊張】

本番前、ステージの後ろ側で待機している。前のチームが踊っている。緊張で心臓がバクバク。呼吸も早くなって、笑ってるんたけど顔が強張ってる。頭の中で次にやることを一通りイメージして、本番!よし!行くぞ!この緊張感が大事なんだ。今まで多分何百回も舞台に立ってきて、わかったことは、緊張と、いいパフォーマンスは連動する。

緊張が弱いときは

楽しいかもしれないけど、

いいパフォーマンスにならない

ことが多い。

アスリート選手の誰かが言ってた。

スタート地点に立って

緊張をしなくなったら

それが引退の合図だ、と。

緊張することはダメなことじゃない。

舞台袖の緊張こそが

僕にとっては

いい演舞をする大事な指標なんだ。

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355【憧れ】

僕の大好きな漫画、『メイドインアビス』。アビスと呼ばれる、深さが何万メートルあるかわからない大穴が舞台。その穴の奥底には、奈落の至宝が眠っていると言われている。そこに挑む探窟家たちには、様々な試練が襲いかかる。深く潜れば潜るほど、強くなる呪い。未来を読める怪物たち。この世のことわりを超えた遺物。死の充満する中を、探窟家たちはいったいどうやって進んでいるんだ!?その問いに

ナナチは言った。

「さぁな。

ただな これだけは分かるぜ

そんなものじゃ

あこがれは止められねえんだ」

そう、憧れなんだよな!

どんな困難があっても。

どんな試練があっても

それこそ、

ことわりじゃないんだよ。

普通やらないことも

到底出来ないことも

憧れが足を進め、手を伸ばすんだ。

止められねえんだ。

#フォーチュンギフト